2012年8月14日火曜日

直して使う

私をご存知の人やブログを読んで下さっている方はご存知だと思いますが、私は好きなものとそうでないものがはっきりしています
流行とかではなく自分が好きかどうか。
気に入ったものは何年でも大切に使ったり着たりしています。

夏といえば日傘。
UVカット何%とか晴雨兼用とか色々出ていますが、日傘に関しては見た目の美しさを重要視している私です。

雨では使えない繊細なレース。
イメージは明治、大正の品の良い女性がさっと持つ様な・・・・


何年も前に解体されるお宅から持ってきた日傘が2本ありました

既に持ち手は直っています オリジナルは持ち手も繊細だったのですが、それは諦めます

どちらもかなりの年代物でした
黒いレースは色褪せてきていますが、傘も小さくとても上品。
気に入って使っていました。



もう1本は生地が絹で、古くなり既に穴が・・・
淡いピンクの絹の日傘、どんな人が持っていたのでしょう?
持ち手や柄の作りが繊細で美しいので使えずともずっと持っていました。



愛用していた黒の日傘、車のドアに挟んで持ち手がポキン・・・・
自分の大雑把さを悔やんでも後の祭り・・・

何とか使いたいと考えていたら、思い出しました
昔ながらの「洋傘の天野」さん
「傘とレインコート」と看板に書いてあり、信号待ちの時に気になっていたお店です

お盆休みでやっと時間が取れたので2本を持っていってみました。

すすっと見事な職人技で取っ手を取り替えてくれました
傘が貴重品だった時代を感じました

昔ながらの店内で、PCでテレビを・・・



絹の日傘も気に入った布地を持ってくれば直してくれるとの事。

市内には他にもささっと鼻緒をすげ替えてくれる下駄屋さんもあり、やはり古い下駄などを直してもらっています。
昔が残る良い街に住んでいるなと、とても幸せな気持ちになりました。




さて、どんな生地を持って行こうかしら









2012年8月12日日曜日

London olympics を見て思う事

オリンピック、見ていますか?

私は見ているというほど見ていないのですが、(夜はいつも通り寝ているので)今までのオリンピックの中では一番感動しています。

それはメダルを取るとかではなく、選手のモチベーションやその精神に感動しています。
それこそ世界で何番かという戦いをしている選手なので肉体的に優れているのはもちろんですが、ものすごい努力をしているはずです。

その選手達、競技後のインタビューでは「周りに支えられた」「皆さんのおかげです」と言います。
確かに周りの支えがなければ続けられないと思います。
でも、周りはその選手の人並みならぬ努力や前向きな姿勢に感銘してサポートしているのですよね。


それなのに決して自分が頑張ったからだととはいいません。
謙虚で、心が大きい。
アイルランドの一番の名所モハーの断崖

オリンピックは4年に一度きり。
4年に一度の目標に向かい続け集中し、向上しようとするその精神力の強さと意志の強さ。

個人的に自分との戦いで結果が出る競技が好きで、相手と対戦し勝つという競技はあまり興味は無かったのですが(他者と戦う事が苦手なのです)、今回じっくり見ていて思いました。
結局あのくらいのレベルになれば水泳だろうがレスリングだろうが、最終的には自分を信じる精神力の強さが大事なんだと・・・・

アイルランドで見つけた海藻


その強さに畏怖の念を抱きます。

私もそんな広く大きく、強く、そしておおらかな心が欲しいなぁとオリンピックを観戦しながら思っています。






2012年7月30日月曜日

美味しいワイン

半年ぶりに美容院に行ってきました
私はロングヘアーなのですが理由は美容院に行く回数が少なくても良いからです

現在行っているのはHPにも載せさせて頂いている静岡県湖西市のアールジーネさん
庭の様子のチェックもありますが、やはり腕が良いし、そうは見えないのに(すみません。がっついていないという意味です)仕事に対して常に研究熱心です。



私はゆるいくせ毛でふわふわした毛が顔にかかるとかゆいのでストレートパーマをかけています。
何しろロングなので6時間くらいはかかってしまいます
その長い間のオーナーのTさんとのお話が楽しい。

趣味人ですし、美味しいものが好きでワイン好きのTさん。
なので食べ物やアルコールの話で盛り上がります

彼に教えてもらった美味しい食材の数々・・・・(がんも美味しい)

先日はまたワインの話で盛り上がり、iPad(私のではありません)で彼の購入している美味しいワインショップの商品達を見ていたら、

「自然の味わいのワインを作りたい 可能な限り人間の介入の無いワインを作りたい」
「全てを自然のままに、その土地,環境だからこそ出来る唯一の味わいを」

良い言葉だと思いませんか?
私の目指す庭作りにも共通する目標です。

なんでもとても古い品種のブドウを使い、コルクも使用せず松脂のろうで固めてあるそうです

その上、最後に美味しく飲むコツとして

「果物の日か、花の日に飲んでください」

?????

これは?と聞くとおもむろに本を出してきたTさん

「種まきカレンダー」




農作物を作るのに太陽だけでなく、月や惑星などの天体の動きを観察して今日はどの作業が適しているかを示したカレンダーです。

 彼は今日が何の日かだけ見てワインを飲んでいい日かチェックしているそうです。

ワインはブドウから出来、天体のエネルギーを受ける「生きた飲み物」なので飲んで良い日と悪い日があるそう・・・・・

私自身はちょっと偏りがあるように感じ、完全に受け入れられる様な気はしませんが知識の一つとして読むには面白いかも・・・・・


私にとってはすごく高いワイン
もったいなくて飲めないかも・・・・・

アルス ヘリピンス という名前です









2012年7月24日火曜日

夏の仕事着

数年がかりで計画(?)していた庭づくりがはじまりました
現場はHPにも載せさせて頂いている岡崎市S様邸のお隣の家。
欧州建材さんのご両親の家です。(らっしーくんの家)

なんで数年がかりかというとご両親のお宅の住宅リフォームからはじまり、その別の隣地に欧州建材さんご自身のお自宅を造るという事から住宅関係が終わってからの庭工事なので年数がかかってしまいました。

話は変わりますが、夏の仕事着は本当にぴったりのものを探すのが大変です。
寒い時期なら重ね着をすれば良いのですが、夏場はなるべく少ない枚数が快適です。


女性の造園業の人がたまに男の人と変わらない格好で顔をじっくりみないと男だと思う姿で作業をしている姿を見かけますが、私は嫌です。(周りにはおっさんと呼ばれる私ですが・・・・)
チャラチャラした服を着るのはゴメンですが自分が着ていて気分が良く、しかも快適な服装で仕事をしたいのです。
譲れないのはしゃがんだ時にお尻が出ない事。

中々良いデザインが見つからなかった去年、偶然見つけた手芸の本に理想的なデザイン発見。
早速本を購入しましたが、なにせ学校の授業でもっとも苦手だったのが裁縫の私。


本と共にダブルガーゼの生地をもってらっしーくん家に持って行きました。
そう、欧州建材母Mさんは大の裁縫上手なのです


ささっと縫ってくださいました!
ガーゼも良いけど、夏はやっぱり「麻」でしょう!とイタリアンリネン、アイリッシュリネン、ベルギーリネンと3種類買い込み、次を思ったら、彼女の中の裁縫熱がどこかに飛んでいき洋服に変わらないまま一年が経ってしまいました。




実は庭のリフォームも本当はもっと早い時期には工事に入れるようになったのですが、私の他の工事の関係で遅くなりっぱなしでした。
やっと工事に入れた次の日、ご褒美か?ベルギーリネンとアイリッシュリネンは洋服に変わっていました

もったなくて仕事に着れないような仕上がりです。

左2枚がダブルガーゼ,右がリネン


しかもこの2枚、一晩で出来上がっているのです。
間違いなく私なら一ヶ月たってもできてません・・・

小躍りしていたら、Mさんのお母様と嫁のNさんが起きてきて「いいじゃ〜ん」
と私より先に試着。


去年より袖を少し長くしてもらいました

いきなり仕事着にしてしまうか悩み中ですが、着るのがとても楽しみです
近くにこんな裁縫上手なMさんがいて私は幸せものです

2012年7月15日日曜日

庭の管理

庭の仕事を始めたころは作る仕事のみでした(当然ですけど)
今では徐々にその管理も任される事が増えてきました。

よく書いたり、言ったりする事ですが庭は引き渡した時がスタートです

もちろん、どのような庭にしていきたいかというコンセプトが無いままに庭をつくってしまえば、どんどん迷宮に入り込んでいきます(自分で庭をつくろうとトライした人たちが入り込みやすい場所ですが・・・・)

そう言った事は置いておいて、大雑把に言って私の場合5年後にこうなったら良いなという事をイメージして庭をつくらせて頂きます。

それにはやはり管理が大切です
昔ながらの仕立物の松のような管理という意味ではなく、理想はどこを切ったのかはわからないけれど、差し込む光が柔らかくなる手入れ。
木々の間から木漏れ日が下草に差し込むような状態にしてあげる・・・・
先日HPにアップさせて頂いたHさま邸の剪定前

何もしなくてもそうなれば理想ですが、なかなかそうはいきません。

剪定後 違いますよね?
中には作庭は面白いから好きだけど、管理はあんまり・・・という業者がいると聞きますが私には信じられません。

庭の成長の様子を観察しながら手入れをする
作っている時と同じように大切な時間です。

そんな事を目標に入らせて頂き喜んで頂ける事はもちろん嬉しいのですが、それぞれのお客様と定期的にお会いしてお話しする事もとても楽しい。

何年もお付き合いさせて頂いていると、ご家族のことはもちろん、皆さんそれぞれ違う職業なので、本当に色々な話題がのぼります。

私の知らない事を色々聞かせてもらえます
2005年に作らせて頂いたY様邸 当時の2匹は天国に逝ってしまいました
でも新しい2匹が走っています(右の犬フォルテはまだお子ちゃま でも既に50kg)

皆さま、楽しい時間をありがとうございます













2012年6月29日金曜日

事務所のリフォーム 玄関周り

先日、2組のお客様が遊びに見えました
とても事務所を褒めて頂いたのでちょっといい気分でやっと重い腰を上げて(何年かかったことか)事務所のリフォームの様子をアップする気になりました。
何度も書いているように私が手に入れた住宅は中古住宅です
決して古民家ではありません
伊勢湾台風で壊れた家の後に立てられた昭和38年築の普通に時を経た住宅でした。
ただ、一目見た時にこれは自分の好みに変えられると思いました。
当然建築の図面は無いので自分で測量し、図面に起こし、簡単な部分は口頭で、大きな変更は図面を書いて大工さんに説明し、細かな部分などはお任せしました
たくさんの画像を残してあるので気が向いた時にアップしていきたいと思っております




やっとたどり着いた現在の様子



まず最初は玄関部分です




岡崎市でも一番早く下水と都市ガスが通った地区に何故か一件だけプロパンのまま・・・狭いので邪魔でした
私はアルミのサッシ、ステンレスのシステムキッチン、システムバス、クロスの壁紙など好きではないものがたくさんあります。
でも、これらは新築の場合何かが入っていますよね・・・
自分の家には欲しくないと思っていました。
古くなって替えるより、古くなって味が出るものを使用したい。
それに上記以外のもので作ると本当は高くないのです。


アルミ窓部分は3帖ほどの部屋でしたが私の車が入らないので一番に壊し、木枠の窓はそのまま残し外側に縦格子を打ち付けました
外壁は最後になるのでトタンを黒に塗りかけたものの届かず中途半端な黒が・・・
部屋を一つ取り払ったのでL字についていた上り框を外したら弱っていた土間が割れました・・・・・・・木の上り框の代わりにご近所にあった延べ段を頂きました


駐車場ですがコンクリートは嫌だったので車が乗っても大丈夫な厚みのある木曾石を使うことに

目地をわざと広く取りコケが這えるように。 奥は地元幡豆石の靴脱ぎ

玄関前は解体される庭で靴脱ぎ石として使われていた大判の木曽石を貰い受け使用
贅沢にもほとんど埋めてしまいました

2トンのユニック車で一杯の距離でした 電線も邪魔をしていました
東側には板塀を新しく作りました
外壁は予算上既存のトタンに板を張っただけ
仕上げはやはり樹木 狭い空間には背の高い樹型が空間に広がりを持たせてくれます
敷地が狭く配管も縦横無尽に走っていたため鉢の小さいモミジ でも樹高は7mはあります


玄関戸はやはり痛みやすく古い物が見つからず大工さんが一枚ならあるということで片側戸に
どうせ一枚しか開け閉めしないですしね
でもそのおかげで塀との一体感が生まれました

玄関土間部分は大きめの砂利で洗い出し、歩く部分は大判の中国レンガ
どちらも現場での余りです・・・

ガラス戸が一枚になって暗くなるので上部に古いステンドグラスを大工さんが入れてくれました


元々こんな風合いの家だったように木材が自然に変色していくのを待っています
そう、何も木だからって塗装をする必要はありません

綺麗な木色からグレーになり、黒くなっていく
ゆっくり待ちながら生活するのは楽しいものです

ゆっくり進むためこの仕事も一年では終わりませんでした
でも、直す時間に比べたらその後のここで過ごす時間はなんと長い事でしょう。

「待つ」ということ


なかなか大変ですがその分喜びも大きいです


2012年6月21日木曜日

せめて一回は

6月もすでに21日・・・
前回のブログアップからほぼ一ヶ月過ぎようとしています。

5月からわかっていた事なのですが、6月はものすごく忙しい
仕事ももちろん、その他の行事が・・・
通常は雨なら現場はお休みなのですが、今月は雨でもしなくてはいけない仕事がある日に雨が降りました・・・

しかし、さすがに先日の台風はお休み。
今月初のお休みでした。

20時間は寝ていました。
これにより少しは回復し、ブログをせめて一回でもと・・・・

今のところ7月は通常の忙しさになる予定です


来月は頑張ります

先日写した銀龍草

ご連絡が遅くなっている皆様、覚えています。
きちんと。
本当にすみません。