今年はイギリスも異常気象でアウターへブリディーズではまだ芽吹きが始まったばかりでした。
Harris地域はこの景色がずっと続きます |
芽吹きといってもものすごく寒く真冬使用の必殺5枚重ね使用でも寒いくらいでした。
スコットランドの冬は風が強く、その風もまだ収まらず風向きによっては息が出来ないほど。
何もないので雲の陰がはっきりわかります |
ロンドンに戻っても寒く、もう暮らして20年になるNちゃんもこんな寒いチェルシーフラワーショーは初めてだよ〜とダウンを着ていました。
そう、そろそろだと思っていたチェルシーフラワーショー(イギリスで人気を誇るガーデンショー)は私がロンドンに戻った次の日から開催されていたのでした。
・・・で私はいったのか?
行ってません。
空と海 色が美しい ガードレールなんてどこにもありません |
イギリスに住んでいた時は行ったのですが、ショーガーデンには残念ながら全く興味がないのです。
大体最近の人の作った庭にさえ、興味がないのにわざわざショーの為の作り物の庭を見に行く時間なんてない。
ショーガーデンに興味が無い理由は「庭」はその特定の場所で時間をかけてその良さを作り出していく(出されていく)のだと思うからです。
私は「地に足のついた」ものが好き。
ああいった物はなんか「ぷかぷか浮いている」感じがするのですが・・・
島中子羊が飛び跳ねていました |
イギリスの学校時代の先生が出展してるから言ってきたら?と言われても「ふ〜ん」
あの先生昔はチェルシーなんて行く意味ないよと言っていたのに、やっぱり自分で学校作ったから人集めしないと行けないんだ・・・と思うくらいの事です。
私のロンドンの目的はショッピングですから!とNちゃんにもご主人のステファノにも言いきった私です。
あまり私は日本デザインの洋服が好きじゃなくて(流行を追うのが好きじゃないのです)高級ブランドにはやはり興味ありませんが、向こうで普通に売られている洋服の色やデザインが好きなのです。
ハイランドという種類の牛 寒いので毛が長い |
そして日本に帰る為にヒースローで搭乗を待っていた時にHPに載せてあるDさまから電話が入りました。
大抵皆さん私が電話に出られない時が多いのを察してメールを打ってくださるのですが、Dさまは友人の紹介ということもあってメールアドレスを知らないので電話をくださいます。
年に2,3回は管理に伺っているお宅です。
ぼうぼうになっちゃった〜とそろそろ連絡が入る頃だと思っていたので、いつも通りお話をしていました。
そうしたら、「今年は何だかいつもと違うんです。モサモさしているんですけど、なんだかすごく良い感じなんです。これが聖子さんが言っていた状態なんだってわかりました。こうゆう風になるってわかって作って、管理してくださって本当に嬉しいです〜」とのあまりあるお言葉を頂きました。
こんな北の果てなのに透明度の高い海 |
そうなのです。
私が目指しているのはこのような「庭」なのです。
キラキラしてぱっと見てきれいじゃなくて、日々の生活の中で時間をかけてゆっくりとゆっくりと年月をかけて完成されていく庭。
鳥の運んできた種や、植えられた樹木から種が落ち、人間では植えられないような場所に芽生えてきて創り出される「美」
それを草取りの中で残したり、困る場所に這えてしまったのは「ごめんね。」と言いつつ抜いたり・・・・
「庭」は建築やインテリアと違い生きている物達で構成されています。
Black Houseと呼ばれる家 セルフケータリングで実際に宿泊できます |
完成はないのです。
常に変わっていく。
それがいつまで経っても私にとって「庭」が新鮮で魅力的であり続ける理由なのでは?と思いながらガラガラの飛行機で4人分のシートで横になりながらあつ〜い日本に戻ってきました。