2012年4月21日土曜日

洗濯しました

昨夜帰国しました。

アイルランドは、空、空気、水が、そして人々の心も、とても美しい国でした。
本当に妖精が住んでいる国のようでした




一番行きたかったディングル半島


初めてだったので、毎日車で移動しましたが次回は一カ所に泊まってゆっくり歩き回りたいと思いました。

そう、歩くのが嫌いと公言しているこの私が歩きたいと思うほどの自然でした。

見る人によっては「無いもない」
私にとっては「全てがある」
奥に見えるのは石灰岩の山 薄いパープルグレイです





イギリスと似ているようで似ていない
似ていないようで似ている・・・・


色使いがとてもきれい


未だ消化不良の感じでうまく言い表せないのですが、時間がゆっくり流れている国でした
とりあえずご報告まで


馬はもちろんですが、何故かロバがたくさんいました・・・


















2012年4月9日月曜日

心の洗濯

自営業(個人事業)って自由に休みがとれるから良いよね〜

確かにそうです。
・・・けれど、休みは取れるようで、取れないのです。

任す事、任される事」にも書きましたが独立する時に自分なりの目標、というかルールをいくつか作りました。
その中で、「年中無休、けれど夜は仕事はしない」というのもありました。

・・・あれから10年以上、さすがに年中無休は体が持たなくなってきました・・・

仕事は大好きだし、私に依頼してくださる喜びを感じて日々動いておりますが、やっぱり体は悲鳴を上げます。

体が疲れると心もゆとりが無くなって行きます。

心にゆとりがないと良い庭はできません。(私はですけど)
たまに私のブログはゆったりしてて良いねとのお褒めのお言葉を頂きますが、結構忙しくてきゅうきゅうなのが現実です・・・


心の洗濯をしなくちゃ!と昨年の夏くらいからずうっと思っていました。
でも、時間が取れたらなんて思っていると有り難いことに仕事が詰まって行きます。

これは時間が取れるのを待つのではなく、先に時間を取ってしまうしかない、と思い当たりました。
なのでより良い庭作りを目指して、留守します。

???


そう、アイルランドに4月11日より20日まで行ってきます。

アイルランドはもう何年も前から行きたかった国です。
以前読んだ紀行文で、「イギリスも緑が多い国だと思って旅行していたけれど、アイルランドに入ったら緑の質が違った」みたいな下りがあり、とても気になっていました。
日本国内でも同じなのですが、人間の作った庭にはあまり興味がありません。
もっともっと緩やかで永い時をかけて作り出された自然に心惹かれます。
こちらは5年前にいったスコットランドの小さな島 アイラ島


アイルランドは紀元前からの朽ちかけた石積みや遺跡がたくさんあります。
古い石積みがみたい。さわりたい。
空気を感じたい・・・

アイラ島で一番見たかった


車を借りて宿の予約もせずゆっくり、行き当たりばったりの旅をしてきます。


私の勝手を受け入れてくださった皆さん本当にありがとうございます。
楽しんできます











2012年4月6日金曜日

お香

先日はお香の日でした

出来るだけ着物を着ていきたいのですが、仕事がぎゅーぎゅーのため午前中は知多、
午後に岡崎に戻りお香、その後安城に・・・

この日程では着物を着る時間がありませんでした・・・
着るのは15分もあれば着れるのですがそのために家に戻る時間が作れませんでした。

このところの天候不順で仕事のスケジュールは狂いっぱなし。
ずうっと休みなしの状態なので背中が痛くて仕方ありません。

それでもお香の天然木の香りを聞いていると少〜しリラックス出来た様な気がします。
小さい頃から良い香り好きだった私。
突き詰めて行くと天然の香りに勝るものはありません。

お香を入れる為に志野袋と呼ばれる袋があります。
この結びは12ヶ月毎月違った花の形に結ばれます。
4月は葵でした。



この日は源氏香。
私は初めてでした。
私がお香を習っているというとほぼ必ず聞かれる「お香って源氏香とかの?」というくらいの有名な源氏香。




源氏物語54帖のうち52帖の香りの組み合わせがあります。

全部聞ければ「玉」
なんでも、光源氏は玉の皇子ということと、5つの香りを聞くので「玉」は五画というのを掛けているそうです。



私は三点・・・


お香は、和歌の知識やお茶の知識、そして書も必要です。

いつか入り口に立てるくらいになれると良いのですが・・・








2012年3月27日火曜日

椿

梅の花が盛りを過ぎた頃、待っていたかのように椿が一斉に咲き出します。
(早咲きのワビスケ系は年内には咲き出していますけれど)

私は梅の花も大好きだけど、椿も大好きです。

梅もそうですが椿もそれはたくさんの品種があります。
日本ではもちろん、外国で品種改良されたものも数えきれません。

私が好きな椿は一重で小輪の椿たち。

というか花はどちらかと言えば全て一重の清楚なものが好みです。
色はもちろん白。

でも椿はあの濃い緑の照り葉に白い花よりも黒に近い赤が似合うように思います。



椿というと多くの人はいわゆるヤブツバキを想像すると思います
このあたりの山にはヤブツバキがよく這えていて山の中でみるととても美しい。

姿形は美人ですが色がちょっと明るい


椿は色がそれぞれ微妙に違ったり、花の開き方に名前が付けられているほど色々な品種に分けられています。

八重、いわゆる乙女椿


岡崎城は桜の名所なのですが、今の季節はそこかしこに椿がひっそりと咲いています。
椿は変異が多く、岡崎城の中でも多分植えられたのもと、自然交配で生まれたものが混在しています。
こちらは一重でも花弁がやや開く方


私は岡崎公園内の椿は全て確認しています。
どれが一番先に開花して、どんな色で、開き具合や開花時期もチェック済み。

それこそらっし〜くんと犬のように公園内の椿を確認しながら楽しんでいます。


我が家にも元々植わっていた椿以外に自分が植えた椿が7本。
やや大きいクロツバキを除けばみんな赤ちゃん。
通常の植木のように大きなサイズでは品種選びはできません。
大きくなるのをゆっくり待つのみ・・・

そうそう桜はこんな感じです
(桜も一番に開花する木は毎年同じです)


桜を見るついでで椿も探してみてください。
色っぽいですよ、椿って。

2012年3月2日金曜日

おじいさんは山へシバカリに・・・

山の畑に仮植えしてあった植木を掘りにいってきました。
この季節はまだヘビ(もちろんマムシも)の心配がないので山をウロウロするのにとても良い季節です。

どうしたって仕事の合間を縫って山の中を観察してしまいます。

そうそうシイタケもチェックしなければ。
以外と知らない人が多いのですがシイタケの季節って春と秋です



私の周りで野菜を作っている人は結構多いのですがシイタケ栽培をしている人は少ないので差し上げると喜ばれます。

採れたてをそのまま食べると味が濃くて美味しい


実は私自身は子供の頃に育ちすぎた直径20cmを超えるシイタケ達を毎日バター炒めにして食べさせられた経験から、そんなにシイタケさんに対して好意的ではありません・・・

でもコナラの原木にシイタケが顔を出している姿やそれらを収穫するのはとても好きです。




山の畑は環境がとても良く清水が湧き出て池になっている場所が数カ所あります。

・・・いました
カエルの卵。


こちらは起こしてしまったカエルですが卵とは別のカエルさん


前日の雨のお陰でコケは芸術的な美しさです



自然の作り出す美には勝てません


2012年2月27日月曜日

春見つけました

北の庭は自由な庭

自分の欲しい庭をつくるべく?ほとんど手を入れていません。

庭は本当に好きで好きで、何か手を出したくてうずうずしているのですが、何もやる事がありません・・・・

なので庭のなかをウロウロしては何もする事がないな・・・と思い部屋の中に戻る生活でした。

けれど、庭が動きはじめました。
そう 春が少しづつやって来ています


この冬は寒かったせいで梅の開花は周りと同じで数週間は遅かったのですが、ちらほら咲きはじめました。




元々植わっていた日本水仙は年末くらいから咲いていますが、西洋水仙はやっと葉が出てきました。



フキノトウも動いています

個体差が結構あります



畑ワサビはつぼみが・・・・


ミツバはまだ寒そうです


たまに冬は花がなくて寂しいと言われますが、じっくり観察すればいつだって楽しみは見つけられます

とはいってもやる事がないのは一緒なんですけど・・・

2012年2月20日月曜日

相手に任せる 任されるという事

先日、京都の友人と話をしていました。
彼女のご主人は板前さん。
よくは知らないのですが(聞いても忘れる)多分とても腕の良い職人さんみたいで、ずうっと懇意にしてくださっているご夫妻が東京から3日間その板前さんの食事を食べる為にくるそう(!)毎回その方達が来るとなるとご主人はどういった料理を出すかずう〜っと考えているらしいのです。

その時期の旬のもの、組み合わせ、本人たちの好み、etc・・・
板前と客との真剣勝負です

いかに満足してもらえるか、今度はどのような料理を出してくれるのか
満足できなければわざわざ東京から食事には来てくれません。
私はこういった勝負が好きです。
お互いが相手を信頼して更に良いものを追求していく・・・

だから?(ただめんどくさい?)ビュッフェ形式とかあまり好きではありません。
ビュッフェは誰が食べるのか考えずに作られた料理です。
そして自分で好きなものを選んで見栄えの良くないプレートになるのは、悲しいのです。
料理は美しくあるべきだと思いますし、組み合わせも大事です。

信頼できる料理人の作る料理は相手のことを思って作られているはずです。
まさに職人仕事です。


私が自分で仕事を始めた時に考えた事は「プレタポルテではなくオートクチュールを作る」ということでした。
決して値段という意味ではなく、それぞれのニーズにあった庭を時間がかかっても依頼主が想像以上の仕上がりと感じて頂ける仕事をするということです。



相手のご要望をきちんと聞き、私の中で消化して相手の望む事をそれ以上の形にしていく事がものすごく楽しいし緊張感があります。


全て相手の言う通りにしたのではお金を頂く価値がありません。
私は庭をつくるのが職業なのですから、相手の想像以上の事をしていきたい。

リフォーム前の様子



現在、リフォーム中の岡崎市のA様邸。
本当は去年中に終わる予定でしたが、実際スタートできたのが今年に入ってからという本当に申し訳ない現場です。
ご要望はお聞きしましたが、「森の雰囲気」というくらいでした。
何度もお話をして先方の考える「森の雰囲気」を考えてリフォームも中盤に入りました。

何しろお忙しい方たちなのでほとんどお会いできませんが、先日久々にお話をしたところ、「こんな風になるのなら、もっと早くやってもらえば良かった。母が10年寝たきりだったから」といわれました。
そう、庭はお母様が寝ていた部屋から一望できるのです。

このような一言を頂けると心からこの仕事をしている喜びを感じます。

相手に任せるのは勇気がいります。
そして任されるという事は決められた事を行うよりずっと責任が出てきます。

私なりの真剣勝負です。