2011年1月19日水曜日

バラの誘引

先日は三河でも大雪になりました。

私の仕事は雪ならお休みです。
よって心置きなく雪を楽しみました。

暖炉にたくさんの薪を投入しながら・・・。

けれど寒い中でしかできない仕事があります。
ツルバラの誘引作業です。
バラが休眠状態のこの期間は枝の水分が減るため枝が折れにくいのです。
成長期ではちょっと曲げただけでも折れてしまう枝でもこの季節ならここまでやっても・・というくらい枝はしなやかに曲がってくれます。

知らない人が多いのですがツルバラはブドウとかのように自分でひげをだして巻き付いて成長していく訳ではありません。
前年に長く伸びた枝は真っ直ぐ伸びるだけで寝癖のようにあっちこっちに伸びています。
それを人為的に花のつかないような細い枝を切ったり、年数の経った古い枝をはずしたり・・・と手を加えて春の開花に備えていきます。

前年の誘引を全てほぐし、今年用に新しく誘引をしなおします。
脚立2本がとってもいい


時間もけっこうかかりますし、数メートルに伸びた枝は体中にとげがささります。(洋服の上からですが)
けれど、去年の花の様子を思い出しながら、良かったところ、あまり良くなかった所、花を咲かせたい位置などを考えながらの誘引は時間の経つのを忘れます。

昨年の開花



造園工事のようには動かないので体が暖まるという事はないのですが春の様子を想像しながらの作業は寒さも気にならないほどの楽しさがあります。


またツルバラと簡単にいっても実際は枝のしなやかなものや堅いもの、よく伸びるのやあまり伸びないものと種類は様々です。

大まかにいえば四季咲き性の強いものはあまり枝が伸びず堅い枝がおおく、一季咲きは枝が柔らかく枝が良く伸びる性質が多いようです。


なので前回の樹木と同じなのですが、花を優先してしまうと大きくなっては困るのにどんどん伸びてアーチに収まらない、逆にパーゴラを被って欲しいのに全然伸びないということがおこります。

今はバラの秋苗は終わりましたが、春苗の注文の時期です。
性質を熟慮してツルバラは楽しみたいですね。

2011年1月12日水曜日

植木畑

植木畑に行ってきました。

植える樹木の決定、これも私の大好きな作業です。(庭に関する事なんでも好きなのですよね)



私の場合、プランを考えるのは頭の中で積み木、もしくはパズルをしている感じです。
図面に色々書き込むのではなくあくまでも頭の中で3Dで考えるという形です。
その空間に一番しっくりいくのはどのような素材でどのような形にしていくと収まりがいいのか。あっちをこうして、こっちをああして・・・とありとあらゆる可能性を頭の中でこねくり回します。
なので実際、図面を書くのも頭にあるものを目に見える形にして確認するという作業なのです。
そして図面が出来た時にはそのお宅の数年後の庭は私の頭の中には出来上がっています。

という訳で、実際の工事というのは頭の中にあるものを現実の形にしていく作業なのであまり迷う事はありません。

ですから植木畑では頭の中にある樹木に近い樹型を探し出すという作業になります。
頭の中にある樹木と実際にある樹木、これを照らし合わせるのは楽しいのですが以外と集中力がいります。
知りつくした?畑ですが一つの現場に使う樹木を探して何回もまわります。

その時はその現場に頭が集中しているので一回の畑散策で複数の現場の樹木を決めるということは私にはできません。

それくらい私の中での樹形選びは重要です。
そして、それにはこれからの季節がとても良いのです。
落葉樹の葉が落ちてそれぞれの樹型がはっきりみえるので探し物が見つけやすい・・・。



樹種によって樹型には特性があります。
例えば、モミジは成木になると基本的に枝が細かくたくさんでています。葉がなくてもとても美しい木が多いのです。それに引き換えソメイヨシノは枝が太く大さっぱな枝振りです・・。

ソメイヨシノ

葉が落ちていても、というか落ちているからこそはっきり種類がわかります。
モミジ


植物の好きなお施主さまからあの木は花がきれいだから植えて欲しいというご要望がたまにあります。
もちろん、その場所に育つ種類であればできるかぎりご要望に答えたいと思います。
だた、花がきれいという事よりも樹木に関しては幹肌がきれいとか樹型がきれいということをより考慮した方が良いと思います。
モクレンなどのように圧倒的に花の迫力があるものは別ですが、樹木の花の時期は短いので、それ以外の良さがあるほうが鑑賞していて楽しいのでは?

そして樹型や幹肌以外の大本命!?冬芽。


少し離れると樹種の判定がしにくい樹型や幹肌でも冬芽を見れば確実になんの樹木かわかります。
大きい芽から、小さい芽、丸いもの、尖っているもの、色だって違います・・・種類によって本当に千差万別です。
眠っている樹木も冬芽をみれば春のために準備をしていることがはっきりわかります。

冬は花がないなんて思わずに冬芽、見つめてみると楽しいですよ。

2011年1月6日木曜日

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます




年末の仕事納めの夜中からウィルス性腸炎?(病院にいってないからわかりませんが)に襲われへろへろの年末年始となってしまいました。


11月中旬ころからラストスパートをかけて「お正月はゆっくりできる」「お正月はだらだらするぞ」「お正月は・・・」と呪文のように繰り返して休み無しの生活の結果でした。

以前なら休日のない生活をしていても平気だったんですけど・・・。