2013年9月30日月曜日

偏屈なひと

とある休憩の時間。
私には珍しく4人で休憩をしていました

Aが「杉浦さんって消毒やらないんだよ」
B「ホント?何で?」
私「やらない訳じゃなくてして積極的に進めないだけでやって欲しいって人にはするよ」
B「消毒って庭木には一番大事じゃん」
A「杉浦さんはそういうことしらないんだよ」

私「・・・・・」

B「何で消毒しないの?」
私「・・・生態系を守りたいから・・・」
私以外のひとたちみんな笑う・・・・



そう。
私は庭に対する想いや考えは同業者にあえて話さないので彼らには私の行動は理解不能で「偏屈なひと」らしい。
消毒は庭師の人たちにとっては自分も痛い思いをしなくて良いし、何よりも結構割りの良い嬉しい仕事なのです。
生き物全てが・・・なんて言っても何を言っているの?この人状態です。


多くの庭師からみると庭は庭木が主役で虫は全て庭木を食べ、その上剪定の時には刺されたりする悪い奴なのです。
私は庭の植物も大事だけど、それ以外の生き物も等しく大事です。
同じ場所を見ていても同じ景色は見ていないのですね・・・・。

アゲハチョウがひらひら飛んだり、カマキリが獲物を探し、アマガエルが鳴く庭。



確かにカナブンが我が家のプルーンの実にびっしり付いて食べられたり、イラガが葉をレース状にしているのをみると「く〜っ!」と思います。
でも、全部のプルーンを食べ尽くす訳ではないし、レース状になった葉でも樹木達はへこたれません。逆に虫に食べられる事によって植物は強くなっていくことも科学的に証明されています。

何度も書いている様な気がしますが、消毒って全ての生き物を殺します。
天敵と言われる益虫だって殺します。
その結果は?

しばらくすればどこからかまた植物を食べる虫が飛んできます。
そして益虫も駆除された庭では、彼らは食べたい放題食べ尽くします。


そして、害虫が〜と困ってまた消毒をする。
いたちごっこです。


それよりも、一切の消毒を辞めて虫の種類を増やしていく。
きちんと生態系が出来上がれば、何かの虫だけが大繁殖する事も無く、庭は小さな小宇宙となって均衡がとれてきます。

「自然」とはこういった事ではないでしょうか?

そして私たちが一番身近に感じられる自然が自分の庭だったらとても豊かなのになぁと思います。









2013年9月22日日曜日

京都の時間

京都にいってきました。
とはいっても毎月お茶のお稽古で行っているのですが、先日は別件で。

友人が主宰している花の教室で「長月花の会」という催しが弘道館で行われたので見学と、毎年9月恒例のイダショウイチスタジオの展覧会にいってきました。

弘道館は2つの茶室と広間を持つ歴史ある建物でした。
そこに生けられた花たち。

友人 西尾さんの花


見ながら、やっぱりこのような空間が有ってこそ花は生きるな〜と感じます。
秋の植物はわずかに紅葉が始まったのや、虫に喰われたもの。
静かな空間で日本の秋を感じます

生徒さんの作品



お花の生徒さんはお茶のお稽古でもご一緒している方が何人もみえるのであの人の活けたのはこのお花、これはあの人・・・と今まで以上に楽しめました。
生徒さんの作品



その後、北山のイダショウイチスタジオへ。
実は展覧会は19日で終了していたのですが、「展示はそのままだからええよ」という言葉に甘えて伺いました。
いつもなら他にもお客様がみえるのですが、展覧会が終わっているので久々に今の主であるときさんとゆっくり話ができました。

今、彼女が真剣に取り組んでいるスケッチの話や、見てきたばかりの花についての思い、
私の庭についての話などなど・・・

裏山のヨウシュヤマゴボウをスケッチすると写真撮影のためシートを貼っていました


ときさんは自分なりの考えがはっきりしているし、常に色々なことを考えています。

なので、どんどん話が展開してとてもおもしろい。
私は自分の意見をきちんと持ち、それを的確に話せる人が大好きです。

会話をすることによって自分だけでは思いつかなかったことが見えてきます。
その会話で新しく湧いた疑問や考えを一人の時に考える・・・

このヤブガラシ外から生えてます 毎年出現していますが、とても美しいのでそのままにしているそう



楽しく、濃く静かでそして真摯な時間を京都で頂いてきました。










2013年9月2日月曜日

遅咲きのハス

やっと事務所前の蓮が咲きました


蓮は大好きです
特に白いハス

この白はなんと例えたら良いのかわからない気品に満ちています
透き通って清らかで、太陽が昇る直前の空気の済んだ夜明けのような美しさです

他の場所では既に盛りを過ぎたハス
我が家のハスは遅咲きですが、思いがけないプレゼントをもらった気分です







香りも素敵です